2011年3月10日

【映画】至福のとき



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評価
★★★★★

監督
チャン・イーモウ(張芸謀)

出演
ドン・ジェ(董潔)、チャオ・ベンシャン(趙本山)、フー・ピアオ(傅彪)、リー・シュエチェン(李雪健)、ニウ・ベン(牛犇)、ドン・リーファン

メモ
  • 昔DVDで観たのをテレビ放映で再度鑑賞
  • ピザ親子、マジ鬼畜
  • ウー・イン、マジ天使
  • チャオ、マジ優しい
  • 嘘が必要なときもあるよね
  • 目から汁がこぼれまくリング!!!
  • 観といたほうがいいと思うけどなー

蛇足
今回はいつも以上にネタバレがヒドイので、そういうのが嫌いな方は「Ctrl+W」を押下!

登場人物は主に次の二人。ウー・イン(ドン・ジェ)は継母に育てられている目が不自由な女の子。継母と義弟にイジメられている。チャオ(チャオ・ベンシャン)は19回目のお見合いでウー・インの継母に惚れて猛アタック中の冴えない独身中年オヤジ。継母に目の不自由な義娘がいるとは露知らず。この二人の演技がマジでヤバイ。

ストーリーを簡単に紹介。

マツコ・デラックス似の継母(以下マツコ)とチャオがお見合い。(ちなみにチャオは遠目に見ると山下洋輔っぽくも見える)

チャオが惚れているのをいいことに、結婚するにはお金が必要ねと金をせびるマツコ。(マツコ怖い)

任せておけとひとつ返事のチャオ。金なんて無いんだけど惚れちゃったからしょうがない。(なぜマツコにそこまで惚れているのかマジ不明)

チャオは仲間と相談して裏山の放置バスを改装して若者の休憩所をオープン。(まあラブホテルですよ。内装はピンク一色で安い風俗店みたいな)

マツコに会いに行き、俺は旅館を経営していると告げるチャオ。(さっきの改装ピンク風俗バスね)

このときマツコはチャオの目があるのでウー・インにおやつのアイスをあげるが、チャオが帰ったら「おめぇに食わせるアイスはねぇ!」とばかりに取り上げる。肥満息子はむしゃむしゃ食ってる。(マツコと肥満息子マジ鬼畜)

マツコはウー・インをその旅館で働かせてくれとチャオに頼む。(目の不自由な義娘が家の中にいるのが欝陶しいから体よく追い出したいだけなんですけどね。マツコ、マジ鬼畜)

チャオがウー・インを例の旅館に連れて行く途中で、ウー・インが脳腫瘍で視神経がやられて目が見えなくなったことを知る。(この時点ではチャオも正直なところ面倒だと思ってる)

例の旅館へ行ってみるとクレーンで撤去されている真っ最中だった。(まあ、放置バスですからね・・・)

仕方なくマツコの家に帰るとウー・インの部屋は肥満息子が占領していた。(肥満息子マジうぜえ)

ショックで家を飛び出したウー・インは交差点の真ん中で立ち尽くす。(危ないよ、おじさん助けてあげたいよ)

ウー・インに同情したチャオは旅館の寮だと偽って自分の部屋へ連れて行く。(チャオは意外とピュア男)

チャオは「さすがにマツコのやり方はひどい」と思ったけど、惚れた弱みで何も言えず、かといってウー・インを見捨てることもできず、近くの空き倉庫に即席のマッサージ室をウー・インのために作ってあげる。(チャオ、マジ優しい)

即席マッサージ室なので騒音やら建てつけやらおかしなところ満載だが適当な言い訳で乗り切るチャオ。(胡散臭いけど目が見えないのでそうだと言われたらそうなのかなと思ってしまうウー・インかわいい)

チャオは仲間たちにサクラになるよう頼み、その際にウー・インに渡すチップとして自腹を切る。(乗りかかった船だ、マツコと結婚するためにがんばるぜ、と思ったのかどうか)

ウー・インは初仕事の日に精一杯のおめかしをして来る。(ウー・イン、マジ天使)

大学教授や大企業社長のフリをしたサクラが続々と来客して一生懸命仕事をするウー・イン。(マッサージベッドの顔穴がデカすぎて死にそうになるサクラお疲れ様です)

仕事終わりにウー・インはチャオに「アイスを買ってあげる」と言う。(生まれて初めて自分のチカラでお金を稼いだことが本当に嬉しかったんだろうなあ)

腰を下ろして二人でアイスを食べながら、ウー・インはチャオに「仕事をありがとう」と。そしてこの時初めてウー・インが笑顔を見せる。「仕事を頑張ってお金を貯めたらお父さんを探しに行く。そして目を治して社長さん(チャオ)の顔を見たい」、そう言いながらウー・インはチャオの顔を触って、どんな顔なのか想像する。(ここでカメラが引いていくんだけど、この画で目から汁が・・・)

ある日、マッサージ室で客を待っていたウー・インが、あまりの静けさを不審に思いマッサージ室を手探りで調べると、旅館のマッサージ室なんかじゃないことに気付いてしまう。(かなりショックだったと思う。せっかく得た新たな居場所が、作られたモノだったなんて)

ウー・インは仕事を辞めたいと言う。でも理由は言わなかった。(騙されたことへの憤りよりも、優しい嘘で騙してくれたことへのウー・インなりの気遣いなのか)

辞められてしまってはマツコに怒られて結婚できなくなると思ったチャオは、大学教授や大企業社長がとにかくマッサージを気に入っているからと引き止める。(なぜそこまで惚れているのか、チャオ・・・)

私もお客さんたちの事が好きだからと仕事を続けるウー・イン。(嘘でも居場所があったのは嬉しかったんだろうなあ。マツコと肥満息子の気に障らないように音を立てずに暮らしていた毎日に比べたら)

チャオはウー・インへのチップのために家財道具まで売り払っていたが、それも限界にきてただの紙切れをチップとして使うことにする。(チップ増量しすぎで、そりゃバレるだろうというくらい)

サクラ客から紙切れチップを受け取ったウー・インは偽札であることにすぐに気付くが、優しい嘘に笑顔を見せる。(マジかわいい)

ある日ウー・インの父親から手紙が届き、チャオはウー・インに読み聞かせる。(でもお金のことしか書いてないんだよね・・・)

ウー・インは「他には何と書いてある?」とチャオに聞くが、咄嗟に「ウー・インを心配している。いつか一緒に暮らそう。」的なことが書いてある風に読んでしまう。(そりゃそうだよね、金のことしか書いてなになんて言えないよね)

一方そのころマツコはチャオがホラ吹き貧乏野郎だと悟って別の男とムフフ中。そこに鉢合わせたチャオはやけ酒に溺れ通行人に喧嘩を売りボコられてフラフラと道路へ出て車にはねられ重体に。(ここまでマツコに惚れ込んだチャオ、マジ理解不能)

病院へ駆けつけてきたチャオと仲間たちに看護師が言う。「娘さんがいますよね?娘さん宛の手紙があります」

その頃、ウー・インは大事にしていたカセットプレーヤーとカセットを置いて消えていた。

病室でそのカセットを再生するとウー・インからチャオやその仲間たちへのメッセージが流れ始める。「マッサージ室がハリボテだったこと、チップが偽札だったこと。でも、お金は偽札だったけどみなさんの心は本物だったので、このお金は捨てません。」 (目から汁が・・・)

再生が終わると、巻き戻してもう一度再生する仲間のおっちゃん。(何でもう一度?と思ったが・・・次へ続く)

ウー・インの声が流れる中でそのおっちゃんはチャオがウー・インへ書いた手紙を読み始める。(前から続く・・・なるほど、そういうことね)

それはウー・インの父親から来た風の内容だった。(もしかしたらチャオは本当に娘に宛てて書いたんじゃないかな。もうね、完全に親子だったもん。で、目から汁が・・・)

どこが簡単な紹介なんだ?とのお叱りは右から左へ受け流す(ムーディー勝山なにしてんだろ)のでごめんなさいね。下手にまとめてしまうよりこのほうが伝わる気がして。まあ実際のところは、内容を思い出して書きながらもう一度目から汁を出す自分に酔ってるんですけどね。うん、キモイでしょ。それ褒め言葉ね。

ちなみにこういう映画(オッサンと少女の映画)を見て脊髄反射のごとく「ロリコン乙wwwww」とかいう人種がいるのは構わないけど、僕がノアの方舟を作ったら絶対に乗せてやんないからね。そういう覚悟でいるといいよ。フハハハハ。ざまぁみろ。

突っ込みどころというかご都合主義すぎるところはいっぱいあるんだけど、この映画ってそういうファンタジーなところも含めて、人間が捨てちゃいけない希望を描いてると思うんですよ。だって毎日暗い顔して生きていくのってキツイでしょ。たしかに嘘はイケナイことなんだけど、優しい嘘から開ける未来もあるって信じたい。偽りの絆から生まれる本物の絆もあるって信じたい。だってあったもん。この映画に。と、これ以上続けるとカルトっぽくなってくるのでこのへんでやめときますが、とにかくこの映画「至福のとき」は全力でオススメできる1本です。ちなみにチャン・イーモウ監督の「あの子を探して」「初恋のきた道」もイイですよ。



  
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2011年3月5日

【映画】あしたのジョー



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評価
★★★☆☆

監督
曽利文彦

出演
山下智久、伊勢谷友介、香里奈、香川照之、勝矢、モロ師岡、西田尚美、杉本哲太、倍賞美津子、津川雅彦、虎牙光揮、畠山彩奈、中野裕斗、高橋努、

メモ
  • ボクシングの試合はすごかった
  • 伊勢谷友介のカラダはすごかった
  • マンモス西はドンドコドンのぐっさんかと思った
  • ジョーの髪サラッサラすぎ
  • つーかジョー綺麗すぎ
  • 西田尚美が可愛い
  • スロー映像で顔が歪むシーンはちょっとキモイ
  • 試合シーンだけ観ればいいかと

蛇足
予想外に面白かったです。まあ全く期待していなかったというか、とにかくひどいことになっているものだと思っていたからかもしれないけど。ジョーvs力石の獄中戦とか、ジョーvsウルフ金串戦とか、最後のジョーvs力石戦とか、なかなか見ごたえあったし。

公開前に既に話題になってた力石(伊勢谷友介)の肉体は本当にすごかった。というか若干気持ち悪かった。計量シーンの肋骨の浮き上がりっぷりはCGかと思ったわ。つーかCGなのか?わからんです。ジョー(山下智久)のカラダは昔Tarzanの表紙を飾っていたときとほとんど変わらないというか、あ、そんなもんか、くらいだったな。ストーリー的にはそれで問題ないのかな。ジョーは階級アップ組で力石は階級ダウン組らしいので。

「で、カラダとボクシングの試合以外は?」と聞かれるとすごく困るわけで。試合シーンは面白かったんですよ。そもそも原作漫画もアニメも知らなくて、知っているのは「懐かしのアニメ」的テレビ番組で見た「ジョーと力石が握手しようと手を伸ばしたまま力石が倒れて死ぬ」ところと、「リング上で椅子に座ったジョーが真っ白の灰になる」ところだけなんですよ。だから原作のジョーが生きていた壮絶な環境が全く描かれていないとか、白木葉子(香里奈)がなぜかドヤ街出身になってるとか、ウルフ金串(虎牙光揮)がただの噛ませ犬になってるとか、マンモス西(勝矢)不足とか、ドヤ街がほのぼのしすぎてるとか、突っ込むことすらできないんですよ。これらは全部映画を観たあとでいろんなブログ等で見かけた意見なので。

まあ試合シーン以外は全体的にヌルい展開だったかと。逆に言えばボクシングの試合映画ということではそこそこだったんじゃないかと。ただ、ひとつだけ僕でもきちんと言えることがあるんだけど、ボクシングの試合シーンでスーパースロー映像を使い過ぎ。あんなのは最後の試合の最後の場面だけでいいのに、何回使うんだよと。せっかくの迫力あるボクシングがスーパースローの多用によって間延びした印象となってしまったのは非常にもったいない。やはりアイドル映画は長時間アップが必須なのか。

最後に、良い点、疑問点、注意点など。まず良い点は、僕の大好きな西田尚美が出演していたこと。これだけでポイントアップです。次に疑問点。倍賞美津子は何役だったんだろうか。原作知ってる人はわかるのかな。映画だけじゃ全くわかりませんでした。最後に注意点。山下智久と香里奈の演技は大根です。山下智久と香里奈の演技は大根です。とても大事なことなので二回言いました。顔を見にいってあげてください。山ピーはイケメンだし、香里奈も可愛いでしょ。僕のタイプじゃないけど。

ストーリーにほとんど触れない糞記事だなー。



  
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2011年3月3日

【映画】幸せの始まりは



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評価
★★★☆☆

監督
ジェームズ・L・ブルックス

出演
リース・ウィザースプーン、ポール・ラッド、オーウェン・ウィルソン、ジャック・ニコルソン、松崎悠希

メモ
  • 鑑賞後3週間も経ってしまったのでほとんど覚えてませんごめんなさい
  • 三十路女の挫折と恋と自分探し
  • キーワードは「底抜け」
  • ジャック・ニコルソン不足
  • リース・ウィザースプーン下から煽るアングル禁止
  • ラブコメ好きなら観とけばいいじゃん

蛇足
主な登場人物は以下4名。底抜けに自己中なリサ(リース・ウィザースプーン)、底抜けにピュアなジョージ(ポール・ラッド)、底抜けにチャラ男なマニー(オーウェン・ウィルソン)、底抜けに小悪党なチャールズ(ジャック・ニコルソン)。

こう書くとなんかろくでもない奴しかいないのかと思われそうだけど、まあそこは映画なのでうまく出来てるもんで。リサははっきり言って超ウザイ三十路女でスペックだけ見たら寄り付く男はいないだろと思われるけど可愛いから問題なし。かわいいは正義。特に左斜め上からの顔がいいね。ジョージは基本的にひたすらいい奴。まあピュアとバカは紙一重とかなんとか…。マニーは呆れるくらいチャラ男なんだけど、実は物凄く優しい奴。ここに気付ける女はデキる女。まあその優しさをかき消すくらいチャラいので総合的にはボンクラかと。チャールズは結構な悪者っぽい気がしたんだけどラストで寝返ったので物足りなかったなあ。まあラブコメにガチのワルが出ても困るか。

ストーリーは三十路女が今までの自分の人生を否定されるような事件に遭遇したときに近くにいた男二人との恋物語と自分探し。今までの常識が通用しない世界でどのように生きて行くのかを模索するリサ。キャラが正反対の二人の男との会話から少しずつヒントを得ていくリサ。特にリサとジョージの会話シーンで、言いたいことを言う、言いたいことを飲み込む、やりとりはなかなか面白い。リサとマニーが喧嘩するシーンでは、思いやりは必ずしも相手がそのまま受け止められるモノではないことがよくわかる。まあそういう失敗から学ぶんだろけどね。つーか、失敗しないとわからない。

いろいろ突込みどころもあるんだけど、冒頭に書いた「底抜け」というキーワードで観ると微笑ましく思えてくる。ただ、噛ませ犬的ポジションのマニーはちょっと可哀想だったなあ。ラブコメにおいてチャラ男がピュア男に勝てるわけないもん。ちなみにこの映画でのオーウェン・ウィルソンのチャラ男顔は、「キック・アス」のレッド・ミスト(クリストファー・ミンツ=プラッセ)のアホ面に匹敵するレベルのはまり役だった。

そういえば、ジョージが最後の大勝負に出たパーティーの場面でリサに「粘土の話」をしてたんだけど、あれの意味がよくわからなかった。ストーリー上はかなり重要なポイントだったっぽいんだけど。あの「粘土の話」でリサは心を決めたように見えたから。どなたか解説お願いします。あと、マニーの練習中だったかに現在メジャーリーグに挑戦中(元横浜ベイスターズ)の斎藤隆投手が出ていたことに気付いた人がいたら挙手してください。違いますよ。あれ、アメリカで頑張ってる役者の松崎悠希ですから。

というわけで、いい加減このタイプの映画は見飽きたという人もいるだろうから、そういう人はスルー推奨。ベタで王道なラブコメが嫌いじゃなければ観てもいいかも。



  
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