2011年2月13日

【映画】白夜行



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評価
★★★☆☆

監督
深川栄洋

出演
堀北真希、高良健吾、福本史織、今井悠貴、船越英一郎、斎藤歩、戸田恵子、田中哲司、吉満涼太、姜暢雄、小池彩夢、緑友利恵、長谷川愛、中村久美、粟田麗、山下容莉枝、宮川一郎太、黒部進

メモ
  • 原作小説未読
  • ドラマ版の大ファン
  • 2時間半でよくやったほうかと
  • 小説やドラマを知らなくても(たぶん)楽しめる
  • 小説やドラマを知ってる人は物足りないかと
  • 乳首が拝めます
  • 船越英一郎が出てるけど崖には行きません
  • 主題歌の珠妃(たまき)って誰だよ ← (ほりき)たまきという噂も
  • 誰が観てもそこそこ楽しめると思うよ

蛇足
端折り過ぎと考えるか、2時間半という制限内でまあまあ頑張ったんじゃね?と考えるか。どちらかと言えば後者かな。原作がボリューム満点の長編で、ドラマは45分×11回、無理があるのは承知のうえということで。「ノルウェイの森」もそうだけど、原作のボリュームそのままじゃ長編小説は映画化なんてできなくなっちゃうしねえ。という感じに軽く制作側の弁護をしつつ。

メモにも書いたとおり原作を読んでないのでドラマをベースにしか話せないんだけど、とにかくこの一言に尽きる。雪穂がぬるい!ドラマでは、幼少時に地獄から救ってくれた亮司との絆を利用して、そこまで言うか?的なことを亮司にやらせ続け、さすがに亮司も耐え切れなくなったところを泣き落として引き止め、結局亮司は太陽の下で生きることも叶わずに無様に死んでいくわけですよ。

いやね、「利用」とか「泣き落とし」とか書くとそんなに雪穂は悪い奴なのか?と思っちゃうかもだけど、まあそこに至る壮絶な体験があるわけで、そしてそれを共有できるのは亮司だけなわけで、しょうがないっちゃーしょうがないわけですよ。しかーし!にしてもそれは亮司だって無理だろ!的なことを綾瀬はるか(ドラマ版の雪穂)の潤んだ瞳で訴えてくるとかもう反則だろ!とまあさっきから同じこと繰り返してるんだけど、実際にドラマもそういう流れなわけで、実は本当に雪穂は悪魔なんじゃないかと思えてくるわけですよ。

亮司に裏稼業を任せて自分は華やかな世界で成功を収めつつある雪穂が、一瞬、このまま幸せになってもいいのかもしれない、と思ったように見える場面とか、それを見て、今まではただ雪穂に幸せになって欲しいと願っていた亮司が、その幸せを壊して雪穂にも泥水を飲ませようとする場面とか、切っても切れないというかそもそも切ることができない絆とはこういうものかと恐ろしくもさえ思えてくるわけですよ。それが全然無い!!!

そういう雪穂の苦悩と悪魔性、亮司の苦悩と葛藤、亮司を脅迫する松浦と亮司の奇妙な絆、死姦による性的不能、あげればキリがないくらい大事な部分が描かれていない。時間が足りなかったのか、これでいいと思ったのか。そしてなぜそれを描いたんだ?という部分も。一番大きいのは、笹垣(船越英一郎)が亮司にやっと会えたラストシーンで、「俺に父親がわりをさせてくれないか」的なことを言うんだけど、本当にガッカリした。というかキレそうになった。笹垣は最初から亮司には何かあると疑い刑事人生をかけて亮司を追ってきたので、おそらく誰よりも、もしかしたら雪穂よりも亮司のことを理解していただろう人物なんですよ。で、亮司も最後には笹垣に父性を感じていたんだと思うんですよ。だからその二人の間には「俺に父親がわりをさせてくれないか」なんて陳腐な台詞はいらないの!そんな台詞が無くてもみんなわかってるの!客をバカにすんのもいい加減にしろ!と言いたいところだけど、映画にはそんな流れがほとんど描かれていないので苦肉の策だったのかな・・・。

でもね、ドラマと同じくらい、ドラマより良い、と思えたところもあるんですよ。まず、田中哲司の松浦がハマってた。ドラマ版の渡部篤郎があまりにもハマり役だったので映画は期待してなかったんだけど、田中哲司いいわー。そして亮司が一時期同棲する薬剤師の栗原(粟田麗)が青酸カリで自殺するシーン。鳥肌立った。ちなみに別シーンだけど粟田麗のおっぱい(乳首)は綺麗でした。んで、雪穂と亮司の連絡手段にモールス信号を利用した点。実際には鏡で光を反射させるとか、ビーズ細工に暗号を仕込むとか。これは面白いアイデア。あとね、懐かしさを感じさせる台詞。事件の詳しい日時を笹垣に聞かれてた幼い亮司が、「クイズダービーではらたいらが竹下景子に負けたから」と。はらたいらが負けたらそりゃ覚えてるわな。

ドラマ版が好きすぎてだらだら書きすぎたんだけど、小説もドラマも知らない人は観とけばいいんじゃね。んでその後に小説やドラマでさらに楽しんで。次に小説やドラマを知ってる人は「そういうもんだ」と思って観ればいいんじゃね。んで突っ込むなら突っ込む、まあしょうがないかと思うなら思う。誰が観ても楽しめるし突っ込めるという素晴らしい作品ですよ。あ、予告編を観て堀北真希が脱ぐのを期待している男子諸君は落ち着いて聞いてください。見えるのは背中だけですよ、背中。堀北真希の尻もおっぱいも見れません(粟田麗のおっぱいは見れるけどね)。尻が見たければ「GANTZ」で夏菜の尻をどうぞ。

散々書いたけど、冒頭にもあるようにあくまで僕の感想は「2時間半という制限内でまあまあ頑張ったんじゃね?」です。つまり好評価です。以上。



  
自作サイト
OTOBOKENEKO.NET

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