2011年2月22日

【映画】パラノーマル・アクティビティ2



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評価
★★☆☆☆

監督
トッド・ウィリアムズ

出演
ケイティ・フェザーストーン、スプレイグ・グレイデン、モリー・イフラム、ブライアン・ボーランド

メモ
  • 前作ヒットで調子に乗っちゃいました
  • 悪霊本気出せ
  • もはやコント
  • 登場人物もっと頭を使え
  • 可愛い子が一人もいない
  • PUSSY!PUSSY!
  • 前作を観てない人なら観てもいいんじゃね

蛇足
二匹目のどじょうを狙って評価を下げる典型例。これはヒドイと言わざるをえない。まあ前作はそんなに面白かったのか?と言われると普通としか言えないんだけど。もうね、まんまなんですよ、前作と全く同じ。同じものを金かけて作って何をしたいんだと。ちょっと説教したい気分ですよ。突然デカい音を出せばそりゃビビるよ。それだけだけどね。

前作も同じなんだけど、とにかく悪霊が空気読み過ぎて可愛すぎるわ。人がたくさんいるところでは何もせず、誰かが一人ぼっちになるとちょっかい出し始める悪霊。吊るしたフライパンを落としてみたり、それを女がかけ直して目を逸らした途端にもう一度落とす悪霊。どこのいたずらっ子だよ。悪霊なら悪霊らしくしてほしいもんです。というか実はこれが悪霊らしいのだとしたら、僕の悪霊観が間違っていたのかも。

そして悪霊だけでなく登場人物も可愛いというかアホというかバカというか。毎回言ってるけど、夜中に何かあったらまず電気を付けろって。みんな暗いの怖くないのかね?僕はすげー怖いからすぐに電気付けるけど。自分から暗い中をかけずり回ってギャーギャー叫んでりゃ世話ないわ。まあ悪霊にいたずらされたことないから、されたらああなっちゃうもんなのかね。そういやアメリカって乳児でも目の届かない部屋に一人ぼっちにさせるのが普通なのかな?何かあるたびに二階の赤ちゃん部屋に走っていってたけど、日本人というか僕の感覚では乳児から目を離す、ましてや違う部屋に一人ぼっちにさせるとかビックリなんだけど。文化の違いですかね。

悪霊かわかんないけど何やら恐ろしいことが起こっていることを認識したパパ落ち着きすぎ。みんな落ち着きすぎ。僕ならソッコー引っ越す。あんなことがあった家にいたくない。少なくともあの家に一人になりたくないし一人にしない。全員揃って危機管理能力が皆無とかファンタジー。そうか、この映画はファンタジーだったのか。そういやコックリさん的なこともやってたしな。アメリカでもやるんだね、コックリさん。ちなみにコックリさんシーンで「P・U・S・S・Y」のところは笑ってる客が少なかったね。アルファベットは翻訳できないもんなー。

一番腹がたったのは上映前のメッセージですよ。「エンドロールの後に衝撃的事実が!」と。我慢してエンドロールが終わるまでじっとしてたら、「次回作制作決定!」、デデーン! は? はぁ? ええええええええ????? もうね、全身の力が抜けるとはこのことかと。まあいいですよ。どうせ乗りかかった船だし、笹舟だろうが泥船だろうがタイタニックだろうが海底二万マイルまででも付き合いますよ。



  
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2011年2月18日

【映画】ザ・タウン



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評価
★★★☆☆

監督
ベン・アフレック

出演
ベン・アフレック、レベッカ・ホール、ジョン・ハム、ジェレミー・レナー、ブレイク・ライヴリー、タイタス・ウェリヴァー、ピート・ポステルスウェスト、クリス・クーパー

メモ
  • 「ゴーン・ベイビー・ゴーン」に続くベン・アフレック監督2作目
  • チャック・ホーガンの小説「強盗こそ、われらが宿命」が原作らしい
  • 銀行強盗シーンは迫力あるよー
  • 親と土地の呪縛から逃れられるのか
  • 悪友との絆による葛藤はちょっと泣ける
  • FBIが無能すぎてもうね・・・
  • クリスタ(ブレイク・ライヴリー)がかわいい
  • 気になるなら観とけばいいんじゃね

蛇足
まあまあ面白かった。冒頭の銀行強盗シーンがなかなか見ごたえある。ドクロマスクかぶって押し入る → 行員・客の携帯電話を取り上げて水につける(最近は防水仕様もあるんだけどね・・・) → 監視カメラのデータ(ハードディスク?)を電子レンジでチン → 漂白剤を撒いてDNAを破壊 → 逃亡用の車を焼いてお疲れさん。この流れが短時間で一気に行われるので、臨場感あって良かった。外部との遮断と痕跡消去の方法は、銀行強盗をするときのための勉強になりました。しませんけどね。二度目の強盗シーンでかぶってた修道女マスク?はちょっと笑った。僕なら大仏を使うかな。

この映画、環境が人を作るという定説に抗う物語だと思われます。治安の悪い貧民街ボストン・チャールズタウン(通称タウン)で生まれ育ったダグ(ベン・アフレック)やジェム(ジェレミー・レナー)は親が札付きのワルで子供の頃から悪事を働き、ジェムは殺人で9年服役している。ダグはホッケーでスカウトされたにもかかわらず人を殴って終了。掴みかけた夢も自分の手(≒タウンの呪縛)で潰してしまう。彼らは銀行強盗を繰り返す。でも、映画の中では「なぜ銀行強盗を繰り返すのか」は描かれていない(と思う)。

タウンでしか生きられない彼らがちょっとしたミスで関わることになってしまったクレア(レベッカ・ホール)が、いつしかダグの希望になる。クレアはいわゆるヨソ者。プリウスに乗る銀行支店長。住む世界が違いすぎるのに、それが逆に二人を近づけるというありがちなパターン。二人の出会いのシーンはちょっと都合が良すぎる。お互いに求め合う関係になったときに秘密がバレてクレアはダグを拒絶するんだけど、一度惚れちゃったら簡単には切れないもんで。話も終盤に、FBIがダグを捕らえるためにクレアに電話で演技をさせる。会いたいからウチに来て、と。罠だとわかっているダグは一度は無理だと言うが、結局会いに行くと告げる。そして電話を切る直前の会話。クレア「ダグ、絶対に会いたい、今日は晴れた日だから」。ダグ「わかった、さよなら」。以前クレアはダグにこんな話をしていた。「晴れた日は好きじゃないの。弟が死んだのが晴れた日だったから、晴れた日は誰か大切な人が死ぬような気がして。」と。ダグはFBIの罠とわかっていても本当にクレアに会いに行こうとしていたんじゃないかと思う。でも、最後のクレアの言葉を聞いて、クレアの気持ちを汲み取ったんだろうと。そしてクレアの畑にバッグを埋めて、生まれて初めてタウンを出た。

クレアは畑でバッグを見つけて、中の手紙には「俺よりも金の使い方を知っているだろう」的なことが書いてあり、札束の間にオレンジを見つける。オレンジはダグの祖母がレストランを営んでいたフロリダ・タンジェリンの象徴。いつかフロリダで会おう、と伝えたかったのか、わからない。クレアはその金をタウンのスケート場の改修に使い、スケートリンクに「寄付 ドリス・マックレイ」とプレートを付ける。ドリス・マックレイはダグの母親の名前。ダグの思いをクレアが受け継いだのか。そしてダグは遠い所で一人空を眺める・・・。

なんかあらすじしか書いてねーな。とりあえずベン・アフレックかっこいいわ。しかも監督やってるとかどんだけモテ男だよ。ジェレミー・レナーはイケメンではないけどかっこいいねえ。ラストの一人ぼっちで戦う様は男として惚れ惚れした。マジかっけえ。そういえばこの映画、この二人(ダグとジェム)の絆も重要ポイント。つーかここが一番ウルっとくるかも。夢を見るダグと現実を見るジェム。是非観て欲しいところ。あとね、結構切ないのがダグの元カノのクリスタ。「どうして私はいつも利用される人間なの?」的な台詞はグッときましたよ。頭は良くないかもしれないけど、ピュア。生まれる場所が違っていれば、と考えてしまう。

突込みどころは色々と。全編通して言えるのは、FBIが無能すぎる。劇中にもあったけど「小学生以下」の思考と行動。マジ有り得ないわ。せっかくの映画が台無しだよ!そういや最後にダグがクレアに託した金ってヤバイ金だよね。クレア、完全に共犯なんですけど。しかも大っぴらにスケートリンク改修とか言って使っちゃってるし。ダグの母親の名前とか付けちゃってるし。何してんの?バカなの?死ぬの?ヒロインが無能ってのはよくある話だし、実際にそういうもんなのかもしれないけど、とにかくイライラする。たまには賢いヒロインを見てみたいもんだ。ちなみにクレア役のレベッカ・ホールって美人でも可愛くもないよね。唯一、笑顔がちょっとチャーミング。そしてラストシーン、ダグはなに一人で黄昏ちゃってるの?顔割れてんのに随分簡単に逃げたもんだな。公共交通機関の電車で。アメリカのザル警備っぷりに呆れちゃいましたよ。

面白かったんだけど、ラストが気に入らないから星3つ。



  
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2011年2月13日

【映画】白夜行



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評価
★★★☆☆

監督
深川栄洋

出演
堀北真希、高良健吾、福本史織、今井悠貴、船越英一郎、斎藤歩、戸田恵子、田中哲司、吉満涼太、姜暢雄、小池彩夢、緑友利恵、長谷川愛、中村久美、粟田麗、山下容莉枝、宮川一郎太、黒部進

メモ
  • 原作小説未読
  • ドラマ版の大ファン
  • 2時間半でよくやったほうかと
  • 小説やドラマを知らなくても(たぶん)楽しめる
  • 小説やドラマを知ってる人は物足りないかと
  • 乳首が拝めます
  • 船越英一郎が出てるけど崖には行きません
  • 主題歌の珠妃(たまき)って誰だよ ← (ほりき)たまきという噂も
  • 誰が観てもそこそこ楽しめると思うよ

蛇足
端折り過ぎと考えるか、2時間半という制限内でまあまあ頑張ったんじゃね?と考えるか。どちらかと言えば後者かな。原作がボリューム満点の長編で、ドラマは45分×11回、無理があるのは承知のうえということで。「ノルウェイの森」もそうだけど、原作のボリュームそのままじゃ長編小説は映画化なんてできなくなっちゃうしねえ。という感じに軽く制作側の弁護をしつつ。

メモにも書いたとおり原作を読んでないのでドラマをベースにしか話せないんだけど、とにかくこの一言に尽きる。雪穂がぬるい!ドラマでは、幼少時に地獄から救ってくれた亮司との絆を利用して、そこまで言うか?的なことを亮司にやらせ続け、さすがに亮司も耐え切れなくなったところを泣き落として引き止め、結局亮司は太陽の下で生きることも叶わずに無様に死んでいくわけですよ。

いやね、「利用」とか「泣き落とし」とか書くとそんなに雪穂は悪い奴なのか?と思っちゃうかもだけど、まあそこに至る壮絶な体験があるわけで、そしてそれを共有できるのは亮司だけなわけで、しょうがないっちゃーしょうがないわけですよ。しかーし!にしてもそれは亮司だって無理だろ!的なことを綾瀬はるか(ドラマ版の雪穂)の潤んだ瞳で訴えてくるとかもう反則だろ!とまあさっきから同じこと繰り返してるんだけど、実際にドラマもそういう流れなわけで、実は本当に雪穂は悪魔なんじゃないかと思えてくるわけですよ。

亮司に裏稼業を任せて自分は華やかな世界で成功を収めつつある雪穂が、一瞬、このまま幸せになってもいいのかもしれない、と思ったように見える場面とか、それを見て、今まではただ雪穂に幸せになって欲しいと願っていた亮司が、その幸せを壊して雪穂にも泥水を飲ませようとする場面とか、切っても切れないというかそもそも切ることができない絆とはこういうものかと恐ろしくもさえ思えてくるわけですよ。それが全然無い!!!

そういう雪穂の苦悩と悪魔性、亮司の苦悩と葛藤、亮司を脅迫する松浦と亮司の奇妙な絆、死姦による性的不能、あげればキリがないくらい大事な部分が描かれていない。時間が足りなかったのか、これでいいと思ったのか。そしてなぜそれを描いたんだ?という部分も。一番大きいのは、笹垣(船越英一郎)が亮司にやっと会えたラストシーンで、「俺に父親がわりをさせてくれないか」的なことを言うんだけど、本当にガッカリした。というかキレそうになった。笹垣は最初から亮司には何かあると疑い刑事人生をかけて亮司を追ってきたので、おそらく誰よりも、もしかしたら雪穂よりも亮司のことを理解していただろう人物なんですよ。で、亮司も最後には笹垣に父性を感じていたんだと思うんですよ。だからその二人の間には「俺に父親がわりをさせてくれないか」なんて陳腐な台詞はいらないの!そんな台詞が無くてもみんなわかってるの!客をバカにすんのもいい加減にしろ!と言いたいところだけど、映画にはそんな流れがほとんど描かれていないので苦肉の策だったのかな・・・。

でもね、ドラマと同じくらい、ドラマより良い、と思えたところもあるんですよ。まず、田中哲司の松浦がハマってた。ドラマ版の渡部篤郎があまりにもハマり役だったので映画は期待してなかったんだけど、田中哲司いいわー。そして亮司が一時期同棲する薬剤師の栗原(粟田麗)が青酸カリで自殺するシーン。鳥肌立った。ちなみに別シーンだけど粟田麗のおっぱい(乳首)は綺麗でした。んで、雪穂と亮司の連絡手段にモールス信号を利用した点。実際には鏡で光を反射させるとか、ビーズ細工に暗号を仕込むとか。これは面白いアイデア。あとね、懐かしさを感じさせる台詞。事件の詳しい日時を笹垣に聞かれてた幼い亮司が、「クイズダービーではらたいらが竹下景子に負けたから」と。はらたいらが負けたらそりゃ覚えてるわな。

ドラマ版が好きすぎてだらだら書きすぎたんだけど、小説もドラマも知らない人は観とけばいいんじゃね。んでその後に小説やドラマでさらに楽しんで。次に小説やドラマを知ってる人は「そういうもんだ」と思って観ればいいんじゃね。んで突っ込むなら突っ込む、まあしょうがないかと思うなら思う。誰が観ても楽しめるし突っ込めるという素晴らしい作品ですよ。あ、予告編を観て堀北真希が脱ぐのを期待している男子諸君は落ち着いて聞いてください。見えるのは背中だけですよ、背中。堀北真希の尻もおっぱいも見れません(粟田麗のおっぱいは見れるけどね)。尻が見たければ「GANTZ」で夏菜の尻をどうぞ。

散々書いたけど、冒頭にもあるようにあくまで僕の感想は「2時間半という制限内でまあまあ頑張ったんじゃね?」です。つまり好評価です。以上。



  
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2011年2月8日

【映画】ウォール・ストリート



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評価
★★★☆☆

監督
オリヴァー・ストーン

出演
マイケル・ダグラス、シャイア・ラブーフ、キャリー・マリガン、ジョシュ・ブローリン、スーザン・サランドン、フランク・ランジェラ、イーライ・ウォラック、チャーリー・シーン

メモ
  • 1987年の「ウォール街」の続編
  • 「ウォール街」は未見だったけど観とけばよかった
  • 冒頭のゲッコーの講演は見もの
  • 金融モノと家族モノの間でちょっと中途半端
  • とはいえ最後まで飽きずに観られる作品
  • 劇中のバイクでドゥカティは見飽きた
  • 前作ファンも大喜びのチャーリー・シーン登場
  • シャイア・ラブーフってイケメンではないよね
  • キャリー・マリガンって大竹しのぶに似てるよね
  • まあ期待しすぎないで観ればいいんじゃね?

蛇足
んーーー、微妙だ。微妙すぎる。つまらないわけじゃないけど、微妙。たぶんラストがダメだったんだと思う。なにあの幸せそうなパーティー。取ってつけたようなハッピーエンド。年取って孫ができたらあのゲッコー(マイケル・ダグラス)も丸くなりました、みたいなのを誰か望んでいたんだろうか。まあね、こんなこと書きながら実は前作「ウォール街」を観てないんだけど、もっとえげつない物語かと思ってたので肩透かしもいいところですよ。オリヴァー・ストーンが実はこのラストを撮るために前作を撮っていたのだとしたら、もうね、音楽性の違いで解散するバンドの気持ちですよ。なんだよ、そっちだったのかよ、先に言ってくれよ、みたいな。

この映画のタイトルが「ゲッコー家の人々」とかだったらまだマシだったのかもねえ。まあそれでも中途半端感ありありだけど。父のせいで家族の人生をボロボロにされた娘は長年絶縁状態だったのに結構あっさり和解してるし、和解したはずの父に再び裏切られて「わかっていたわ」的なこと言ってみたり、彼氏が熱を上げている次世代クリーンエネルギー企業へ1億ドル出資してもらったらあっさり和解しちゃうし、それって元々汚い金なんだけど潔癖な娘さんそれでいいんですか?、みたいな。ありがちな父娘の関係といえばそうだろうけど、なんかもう全体的にあっさりしすぎというか、手抜いてんじゃないの?とすら思えてしまうレベルというか。

一方でこの映画を金融物語として観ると、前述の父娘物語が邪魔してて物足りない感じだし。ジェイコブ(シャイア・ラブーフ)がどんだけ優秀か知らんけど、作品上は一介の証券マンにすぎないのに、そんな奴が流した噂でライバル企業の株価に打撃を与えることなんてできんのかね。よくわからんけども。で、ブレトン(ジョシュ・ブローリン)に対する復讐が過去の悪事の暴露ってのもなんだかなー。金融テクで一泡吹かせるくらいのことをしてくれるもんだと思ってたよ。まあ金融ド素人の感想なんでスルーしてね。

それでも面白いなーと思うところもあったわけで。ゲッコーの講演は素人にもわかりやすい内容で話し方が巧みなので、当初ゲッコーを訝しげに見ていたジェイコブが講演を聞くうちに惹かれていくように、僕自身も惹かれてしまいましたよ。林立するビルの輪郭に株価チャートを重ねた演出は、アイデア自体はベタな気がするけど好きだな。金融トップ連中の密室会議は実際にこういう感じなんだろうなと思えた。ああ、こうして庶民は蚊帳の外で経済は動いていくのかと。

金融モノを求めている人はこれよりもマイケル・ムーアの「キャビタリズム~マネーは踊る~」とか、日本未公開だけど町山智浩氏がこことかここに書いてる「インサイド・ジョブ」のほうがいいかと。どっちも面白そうだよ。どっちも観てないけど。そうそう、最後にこれだけは書いておかないと。サブタイトルの「MONEY NEVER SLEEPS」ってすげーダサくね?「お金は眠らない」って・・・、今時そのセンスかよ!みたいな。的確だけど適切ではないと思いましたよ。



  
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2011年2月5日

【映画】RED/レッド



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評価
★★★★☆

監督
ロベルト・シュヴェンケ

出演
ブルース・ウィリス、モーガン・フリーマン、ジョン・マルコヴィッチ、ヘレン・ミレン、メアリー=ルイーズ・パーカー、カール・アーバン、ブライアン・コックス、ジュリアン・マクマホン、レベッカ・ピジョン、アーネスト・ボーグナイン、ジェームズ・レマー、リチャード・ドレイファス

メモ
  • Retired(引退した)Extremely(超)Dangerous(危険人物)
  • 漫画原作らしいので無粋なツッコミはナシで
  • マルコヴィッチがキレすぎ
  • ヘレン・ミレンが可愛すぎ
  • カール・アーバンがイケメンすぎ
  • 意外とホロッとくるところもあったり
  • ドンパチ好きなら絶対に観るべき!

蛇足
とにかく面白かった!予告を見る限りでは、もう一つの「エクスペンダブルズ」的なイメージだったんだけど、個人的には「エクスペンダブルズ」より面白かった。アクション、サスペンス、コメディがてんこ盛りで、ドンパチ映画の極みだね。「コマンドー」「レオン」「特攻野郎Aチーム」を混ぜたら化学反応起きちゃった、みたいな。なんでもかんでも難しく考える人は観なくていいです。ひたすら楽しいことが好きな人にはオススメ!

てな感じで書くと中身ゼロのおバカ映画っぽいんだけど、ストーリーは各ジャンルの王道を踏襲してるので安心。独居老人のフランク(ブルース・ウィリス)と役所の年金担当のサラ(メアリー=ルイーズ・パーカー)との純愛から始まり、突然謎の組織に狙われるフランクがサラに危険が及ばないように一緒に行動しているうちにサラがどんどん強くなり、昨日の敵は今日の友といった風なフランクとイヴァン(ブライアン・コックス)の絆とか、かつての禁断の恋を大切にし続けているイヴァンとヴィクトリア(ヘレン・ミレン)とか、世代や立場による確執が徐々に解けていくフランクとクーパー(カール・アーバン)とか、それぞれ単純だけど見どころとしては十分。

ジョー(モーガン・フリーマン)が結構あっさり死んじゃったのは残念。死んだフリかと思ったんだけどなー。エロジジイ役がかなりハマってた。そういや観てるときは気付かなかったんだけど、悪い商人のアレクサンダーをリチャード・ドレイファスが演じてたとか。「陽のあたる教室」でおいおい泣いた俺の記憶はどこへ行ったんだ・・・。そして驚異的なのはCIAの秘密金庫番のヘンリー(アーネスト・ボーグナイン)。御年94歳!ググると「生ける伝説」とか出てくるし。笑

この映画、基本的にみんなイカレてるので、「いやいや、それはまずいだろう」とか突っ込むのはナンセンス。とことん無邪気で純粋なキ○ガイたちが素直に生きていく様が描かれた素敵な作品です。なんつってもマルコヴィッチのキレっぷりにはいちいち爆笑。ヘレン・ミレンも振り切れてて、どう見てもババアなのに物凄く愛おしくなるし。マーヴィン(ジョン・マルコヴィッチ)のおんぼろ車の下とか男の子の夢まであるし。本当に観ていて楽しい。

一応主役はブルース・ウィリスなんだろうけど、もう一人の主役ともいえるカール・アーバン演じるパーカー。マイケル富岡とセイン・カミュと徳重聡を彷彿とさせる顔に親近感。いい顔してるわー。他にもいろいろな作品に出てるらしいけど、初めて見た。惚れた。

というわけで、最近なんかつまんないなーとか面白いこと無いかなーとか思ってる人も、若人も老人もこれを観て元気になればいいじゃない。損はしないと思うよ。オススメです!



  
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2011年2月1日

【映画】GANTZ



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評価
★★★☆☆

監督
佐藤信介

出演
二宮和也、松山ケンイチ、吉高由里子、本郷奏多、夏菜、田口トモロヲ、白石隼也、千阪健介、小松利昌、落合扶樹、市川千恵子、春名柊夜、古澤裕介、土平ドンペイ、Merii、長江英和

メモ
  • 奥浩哉の漫画の実写化
  • 原作未読
  • かなりグロいので要注意
  • 二宮和也と松山ケンイチはなかなか良い役者
  • テンポが悪くて若干ダレる
  • ねぎ星人(小)の顔はCGで貼りつけてるんだろうか
  • 岸本のプリケツたまらんのう
  • グロ耐性のある人は観とけばいいんじゃね

蛇足
奥浩哉の漫画は全く読んだことが無い。ドラマ化された「変[HEN]」やその続編の「HEN Vol.2 ちずるちゃん・あずみちゃん」は見ていた。GANTZのアニメは数話見たことがあった。というわけで、なんとなく「奥浩哉=おっぱい、尻」というイメージだった。で、この映画にも若干のそんな不純な期待を持っていたんだけど、ちょっと拍子抜けだったかも。まあ二宮和也と松山ケンイチのファン層を考えればこの程度が妥当か。

エロは拍子抜けかつ妥当だったんだけど、一方でグロ描写には驚いた。この映画はPG12(12歳未満(小学生以下)の鑑賞には成人保護者の助言や指導が適当)であり、二宮和也や松山ケンイチの主なファン層と思われる20代30代の若いママ世代が子連れで観にいくことも多いのでは。PG12なんだから保護者が事前にある程度の内容を調べる責任もあるんだろうけど、公式サイトや予告編を観ただけではそこまではわからない。カラダが切り刻まれて腕や脚が落ち内蔵が飛び散り頭が踏み潰されるのは、保護者同伴でもさすがにキツイんじゃないだろか、とちょっと心配になりました。

まあそのへんをクリアしている前提で観れば、なかなか面白かったですよ。二宮和也はジャニーズの中でも結構評判いいし、今作でも就活連敗中のイケてない大学生にピッタリで、あることをキッカケに変な方向に自信を取り戻して物凄く嫌な奴になるんだけど、本当にムカツク野郎に見えた。松山ケンイチは家庭環境に問題を抱え、これまた一歩を踏み出せずうだつが上がらない状況に悶々とする男を好演。幸いにもキムタク病にはかかっていないので、これからもどんどんいろんな役に挑戦してほしい役者。夏菜はもう少し頑張ってほしかったかな。「君に届け」の矢野あかね役がハマリ役すぎたのか、まだいろんなタイプの役を演じきれていない感あり。顔で演技できるようになると面白いんだけど。まあプリケツを拝めたので良しということで。本郷奏多はテレビドラマ「ヒミツの花園」での記憶しかなかったけど、いい顔してるねー。綺麗系少年の中では神木隆之介に無いキレがある。今作で死んじゃったけど、もっと観たかったな。

肝心のストーリーや全体の流れはテンポが悪くて勿体無い。漫画原作でSFだから荒唐無稽なのは全く問題なし。ただし星人とのバトルシーンが間延びしすぎ。手に銃を持っているし特に追い詰められているわけでもなくいつでも撃てる状況なのになぜか撃てない、とか、いつでもトドメを刺せる状況なのに何もしてこない星人とか、20年前の戦隊ヒーローシリーズやドラクエのターン制攻撃じゃないんだからさ、もっとガチで勝負しろよ!と。なんかね、尺を稼ぐための顔アップとかいらないから。これがアイドルを起用した映画の限界か。

ちなみに採点シーンは劇場内が一体になれた感じがしました。ちょっとおもろかった。特に原作知らないひとはお楽しみに。



  
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