2011年2月18日

【映画】ザ・タウン



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評価
★★★☆☆

監督
ベン・アフレック

出演
ベン・アフレック、レベッカ・ホール、ジョン・ハム、ジェレミー・レナー、ブレイク・ライヴリー、タイタス・ウェリヴァー、ピート・ポステルスウェスト、クリス・クーパー

メモ
  • 「ゴーン・ベイビー・ゴーン」に続くベン・アフレック監督2作目
  • チャック・ホーガンの小説「強盗こそ、われらが宿命」が原作らしい
  • 銀行強盗シーンは迫力あるよー
  • 親と土地の呪縛から逃れられるのか
  • 悪友との絆による葛藤はちょっと泣ける
  • FBIが無能すぎてもうね・・・
  • クリスタ(ブレイク・ライヴリー)がかわいい
  • 気になるなら観とけばいいんじゃね

蛇足
まあまあ面白かった。冒頭の銀行強盗シーンがなかなか見ごたえある。ドクロマスクかぶって押し入る → 行員・客の携帯電話を取り上げて水につける(最近は防水仕様もあるんだけどね・・・) → 監視カメラのデータ(ハードディスク?)を電子レンジでチン → 漂白剤を撒いてDNAを破壊 → 逃亡用の車を焼いてお疲れさん。この流れが短時間で一気に行われるので、臨場感あって良かった。外部との遮断と痕跡消去の方法は、銀行強盗をするときのための勉強になりました。しませんけどね。二度目の強盗シーンでかぶってた修道女マスク?はちょっと笑った。僕なら大仏を使うかな。

この映画、環境が人を作るという定説に抗う物語だと思われます。治安の悪い貧民街ボストン・チャールズタウン(通称タウン)で生まれ育ったダグ(ベン・アフレック)やジェム(ジェレミー・レナー)は親が札付きのワルで子供の頃から悪事を働き、ジェムは殺人で9年服役している。ダグはホッケーでスカウトされたにもかかわらず人を殴って終了。掴みかけた夢も自分の手(≒タウンの呪縛)で潰してしまう。彼らは銀行強盗を繰り返す。でも、映画の中では「なぜ銀行強盗を繰り返すのか」は描かれていない(と思う)。

タウンでしか生きられない彼らがちょっとしたミスで関わることになってしまったクレア(レベッカ・ホール)が、いつしかダグの希望になる。クレアはいわゆるヨソ者。プリウスに乗る銀行支店長。住む世界が違いすぎるのに、それが逆に二人を近づけるというありがちなパターン。二人の出会いのシーンはちょっと都合が良すぎる。お互いに求め合う関係になったときに秘密がバレてクレアはダグを拒絶するんだけど、一度惚れちゃったら簡単には切れないもんで。話も終盤に、FBIがダグを捕らえるためにクレアに電話で演技をさせる。会いたいからウチに来て、と。罠だとわかっているダグは一度は無理だと言うが、結局会いに行くと告げる。そして電話を切る直前の会話。クレア「ダグ、絶対に会いたい、今日は晴れた日だから」。ダグ「わかった、さよなら」。以前クレアはダグにこんな話をしていた。「晴れた日は好きじゃないの。弟が死んだのが晴れた日だったから、晴れた日は誰か大切な人が死ぬような気がして。」と。ダグはFBIの罠とわかっていても本当にクレアに会いに行こうとしていたんじゃないかと思う。でも、最後のクレアの言葉を聞いて、クレアの気持ちを汲み取ったんだろうと。そしてクレアの畑にバッグを埋めて、生まれて初めてタウンを出た。

クレアは畑でバッグを見つけて、中の手紙には「俺よりも金の使い方を知っているだろう」的なことが書いてあり、札束の間にオレンジを見つける。オレンジはダグの祖母がレストランを営んでいたフロリダ・タンジェリンの象徴。いつかフロリダで会おう、と伝えたかったのか、わからない。クレアはその金をタウンのスケート場の改修に使い、スケートリンクに「寄付 ドリス・マックレイ」とプレートを付ける。ドリス・マックレイはダグの母親の名前。ダグの思いをクレアが受け継いだのか。そしてダグは遠い所で一人空を眺める・・・。

なんかあらすじしか書いてねーな。とりあえずベン・アフレックかっこいいわ。しかも監督やってるとかどんだけモテ男だよ。ジェレミー・レナーはイケメンではないけどかっこいいねえ。ラストの一人ぼっちで戦う様は男として惚れ惚れした。マジかっけえ。そういえばこの映画、この二人(ダグとジェム)の絆も重要ポイント。つーかここが一番ウルっとくるかも。夢を見るダグと現実を見るジェム。是非観て欲しいところ。あとね、結構切ないのがダグの元カノのクリスタ。「どうして私はいつも利用される人間なの?」的な台詞はグッときましたよ。頭は良くないかもしれないけど、ピュア。生まれる場所が違っていれば、と考えてしまう。

突込みどころは色々と。全編通して言えるのは、FBIが無能すぎる。劇中にもあったけど「小学生以下」の思考と行動。マジ有り得ないわ。せっかくの映画が台無しだよ!そういや最後にダグがクレアに託した金ってヤバイ金だよね。クレア、完全に共犯なんですけど。しかも大っぴらにスケートリンク改修とか言って使っちゃってるし。ダグの母親の名前とか付けちゃってるし。何してんの?バカなの?死ぬの?ヒロインが無能ってのはよくある話だし、実際にそういうもんなのかもしれないけど、とにかくイライラする。たまには賢いヒロインを見てみたいもんだ。ちなみにクレア役のレベッカ・ホールって美人でも可愛くもないよね。唯一、笑顔がちょっとチャーミング。そしてラストシーン、ダグはなに一人で黄昏ちゃってるの?顔割れてんのに随分簡単に逃げたもんだな。公共交通機関の電車で。アメリカのザル警備っぷりに呆れちゃいましたよ。

面白かったんだけど、ラストが気に入らないから星3つ。



  
自作サイト
OTOBOKENEKO.NET

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